市民の生命と
財産を守る、建築の仕事。
まちづくりの舞台裏
case #06
総務局 危機管理総室 危機管理課
主任技師(建築) 白井 達郎
平成26年度採用

津波避難タワーの維持管理に取り組む。

私の現在の主な業務は、津波避難タワーなど防災施設の整備および維持管理です。津波避難タワーは、東日本大震災後に整備が進められている津波避難施設の1つで、市内に15基あります。このような防災施設を適切に維持管理することで施設の寿命を延ばし、災害時に確実に機能するよう整備しています。また新たな防災施設として、今年度は駿河区に津波避難タワーを1基、清水区に津波避難の経路を確保するための「避難路橋」を整備しています。

私は大学を卒業後、総合建設会社に就職しました。総合建設会社での主な仕事は、マンションや工場、商業施設などの建設現場での施工管理です。やりがいのある仕事でしたが、全国規模の転勤が多く、不慣れな土地での生活リズムを築くことが大変でした。静岡市の職員採用試験に応募したのは「生まれ育った地元に帰って、地域に根差した仕事、地域に貢献できる仕事をしたい」と考えたからです。

入庁し、静岡市の技師として公共施設の整備や維持管理に関わってきましたが、同じ「建築」の仕事と言っても、総合建設会社のような民間企業と市役所では、その目的が異なります。民間企業では利益を出すことが最大の成果であり、目的となりますが、市の場合は市民サービスの向上が目的となります。中でも防災施設は市民の生命、身体及び財産を守るための施設であり、お金に換算することはできません。それだけ責任も大きく、難しい反面、やりがいがあります。

ゼネラリストとしての
広い視野が必要。

技師、つまりエンジニアに求められる資質も、民間企業と市役所では異なるような気がします。

多くの民間企業では、その分野の「スペシャリスト」になることが期待されるのではないでしょうか。市役所の場合、もちろん専門性も必要ですが、それ以上に幅広い知識を身につけた「ゼネラリスト」であることが求められていると思います。

たとえば、防災施設の整備にあたっては、国や県との交渉や地域住民との調整が欠かせません。また、市の関係部署との連携も必要です。スペシャリストの論理のみで話すのではなく、ゼネラリストとして様々な方の立場を踏まえたコミュニケーション、説明能力が求められます。

私が入庁して最初に配属されたのが、住宅政策課でした。ここでは、長期優良住宅の審査及び認定、アセットマネジメント基本方針に沿った市営住宅の配置適正化方針の策定、空き家情報バンクの立ち上げなど様々な業務を経験しました。総合建設会社では「建設現場の仮囲い」の中で工事関係者と働いていました。専門性の高い職場ですが、とても狭い世界です。しかし、市役所では地域住民の方、様々な業種の方と一緒に仕事をするようになり、自分自身の視野が大きく広がったと感じています。

中途でも働きやすいフランクな職場環境。

市役所というと、「官僚的な縦社会」というイメージがあるかもしれません。私もそんな先入観がありました。しかし入庁して働いてみると、先輩後輩の人間関係はフランクで、自分の意見が仕事に反映されることも多く、民間企業以上に柔軟な組織だと感じました。私のような中途採用者も働きやすい、とてもフラットな職場環境です。

また現在所属している危機管理課では、係ごとに様々な業務を行っていますが、「市民を守る」という同じベクトルで仕事をしているため、係同士のつながりも強く、一体感があります。

災害から市民の生命、身体及び財産を守るためには、市民が自ら主体的に取り組む「自助」、地域住民が互いに助け合う「共助」、市として防災に取り組む「公助」の3つがそれぞれの役割を果たすことが必要です。私が主に担当しているのは「公助」であるインフラ整備の部分ですが、今後は市民の方の自助や共助に対する意識向上につながるような仕事にも携わっていきたいと思います。

白井 達郎さんの配属先

平成26年度〜平成29年度
都市局 建築部 住宅政策課

平成30年度〜
現所属

※掲載職員の所属・職位は平成30年12月現在のものです。

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