日本平動物園内にある、ふれあい動物園というエリアを担当しています。担当する動物はポニーやロバ、ウマで、獣舎を清掃したりエサを与えたりしています。毎日実施している小動物のふれあいや、土日祝日に実施する乗馬体験など、ほかの担当に比べ来園者の方と直接かかわる機会が多いのが特徴です。命の大切さについて学び、優しい心を育てることを目的に、幼稚園・保育園・こども園の年長児を対象とした幼児動物教室や、特別支援学校の生徒や障がい者団体の皆さんを対象としたふれあい教室も開催しています。
ふれあい動物園には、小さな子どもが多く訪れるため、動物とふれあう際の注意点を理解してもらうことに苦労しています。動物に対しての反応は子どもによりさまざまで、すぐに触れる子もいれば、触りたいのに触られずに葛藤している子もいます。はじめは触れなかった子が徐々に触れるようになり、最終的には得意げに触り方を教えてくれるようになります。そんな子どもたちの姿を見たときに、この仕事のやりがいを強く感じます。
猛獣館でトラ・ライオンの担当をしているとき、高齢のメスのトラの採血にチャレンジしました。トラは尻尾から採血をするのですが、安全に採血が行えるよう、まずはトラの尻尾を触るトレーニングから始めていきました。採血自体は私たち畜産職ではなく獣医師が行いましたが、無事に採血を終えることができ、安心したことを覚えています。
畜産技師としての動物園での仕事は、動物の飼育管理や獣舎管理だけではありません。来園者対応はもちろんのこと、園内看板の作成や事務処理などのデスクワークも行います。専門的な知識が求められる職種ですが、様々なことに臨機応変に対応できる柔軟さも必要です。自分の行動次第で、仕事の幅を広げることもできる環境で、よりよい動物園を一緒に作っていきましょう!
※掲載職員の所属・職位は平成30年3月現在のものです。