民間企業への派遣を希望していたわけではなかったので、派遣の話をいただいたときは、「市役所とは一味違った経験ができることへのわくわく感」と「初めての異動が民間企業であることへの不安」が半々でした。しかし、貴重な経験ができるこのチャンスに挑戦したいと思い、派遣の話を受けることにしました。
派遣先の地方創生グループは、地域活性化に向けた「観光」「農業」「人材育成」に力を入れ事業展開する部署で、イベントの企画運営など幅広い事業に携わっています。
現在、私と同じように官公庁や他の民間企業から派遣されている職員が9人います。経験も知識も豊富な職員と一緒に仕事をしているため、刺激のある毎日を過ごしています。
また、予算主義に捉われない事業展開により、企画立案からイベントなどの開催までのスピードが行政と比べ物にならないくらい早く、民間企業ならではのスピード感を体感しています。
私の主な業務の1つに「しずおかキッズアカデミー」のイベント企画があります。
地域の子どもたちに地元の歴史や文化、産業を学ぶ機会を提供すべく、漁業体験やオリーブを使った料理体験教室を開催しました。
私が1から手掛けたイベントで、参加した子どもたちが満面の笑みで「楽しかった!また行きたい!」と喜ぶ姿を見て、頑張った甲斐があったとしみじみと感じました。
全く違う企業文化のなかで働くことは、新たな考え方や視点を身につける良い機会になり、特に、派遣中に得ることのできた人との繋がりは、私の1番の財産です。
また、日ごろから、意思決定のスピード感や着眼点の違いに驚きながらも、お客様や地域住民のニーズをいかにして汲み取るか、また民間企業が行政をどのように見ているのかを実感することができました。
これからは、派遣中に得た人との繋がりや、民間企業、市民からの視点を意識しながら、市役所での仕事に取り組んでいきます。
※掲載職員の所属・職位は令和3年3月現在のものです。