「化学の専門家」として、
市民生活を支える薬剤師。
まちづくりの舞台裏
2021-2
保健福祉長寿局 保健衛生医療部 保健所 生活衛生課
 薬剤師(行政)
平成27年度採用

行政職員として、薬局等への立入検査などを行う。

「薬剤師」と聞くと、病院や薬局、ドラッグストアで働く薬剤師の姿が思い浮かぶのが一般的かもしれません。静岡市職員の薬剤師には市立病院等に勤務する薬剤師と、薬事監視や食品衛生監視などの業務を行う行政職の薬剤師がいますが、行政職の薬剤師がどんな仕事をしているか、あまり知られていないと思います。
私は行政職の薬剤師として、薬局等の許認可等に関わる業務を担当しています。これも、薬剤師の資格をもつ職員の仕事の一つです。薬局やドラッグストアに立入検査を行い、薬品の保管方法は適正か、またマニュアルが正しく整備されているか等を調査します。そして、問題が見つかれば、法令に基づいて行政指導します。

もちろん法令は遵守しなくてはなりません。しかしなかには、お客様のニーズや利便性を優先してしまう事業者もいます。指導にあたっては、事業者の立場を理解しながら、丁寧に説明するように心がけています。
立入検査先の事業者も、薬剤師の資格を持つ方がほとんどです。薬剤師として共感したり、教えられたりすることもよくあります。いろいろな場所で様々な立場で、薬剤師がプライドと使命感を持って働いている姿を見ることができるので、刺激になっています。

市民の皆さんの暮らしに欠かせない「化学の専門家」として。

市民生活のいろいろなところに、薬剤師が関わっています。たとえば、救護所の薬品の備蓄管理も私の担当業務の一つです。救護所は巨大地震等の万一の災害時に市民の方々の生命を救う大切な役割があります。平時から、その準備・体制を整えておく必要があり、薬品の専門知識がある薬剤師が欠かせません。
また、薬局、ドラッグストア、病院、診療所だけでなく、理容院・美容院の指導についても薬剤師が関わっています。

その他、上下水道の水質検査、工場排水の監視、河川・海の汚濁事故調査、食品検査、ウイルス検査なども薬剤師の業務です。薬剤師が活躍できるフィールドは、想像以上に広いと思います。
行政職のなかで、薬剤師資格をもつ職員には「化学の専門家」として、幅広い役割が期待されています。医療関係・薬品関係に関わらず、幅広く様々な仕事を経験できることに、私は大きな魅力を感じています。

薬剤師の専門性を活かしつつ、幅広い知識を学ぶ。

薬剤師に限りませんが、市職員は部署によって全く異なる業務をしていますので、異動のたびに転職するような気分になります。いろいろな仕事を経験したい、様々なことを学びたい、新しいことに挑戦したいという人には、向いているのではないでしょうか。
業務に慣れるまでは大変ですが、市職員には面倒見の良い先輩が多いので、先輩に学びながら仕事を覚えていくことができると思います。
また、女性にとって働きやすい職場でもあり、先輩職員のなかにも、産休・育休制度などを利用しながら仕事と子育てを両立している方がたくさんいます。

薬剤師としての専門性を活かしながら、様々な業務を経験し、幅広い知識を身につけている先輩。、子育てなどの人生経験を重ねながら、市民の方々に寄り添った支援をしている先輩など、職場には尊敬できる先輩たちがたくさんいます。
薬剤師の進路の一つとして、行政職という選択もあることをぜひ知って欲しいと思います。

薬剤師(行政)さんの配属先

平成27年度~平成30年度
環境保全課

令和元年度~
現所属

※掲載職員の所属・職位は令和3年3月現在のものです。

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