静岡市は生活の質を高める仕組みづくりの一つとして「健康長寿のまち」を推進しており、その中で、こども園の取組ではないものの、学校給食における「わくわく給食プロジェクト」に興味を持ちました。食に関する幼少期の経験は大切であることや、海・山の資源が豊富な静岡市ならではの食材を味わう機会を提供したいという思いから、静岡市立こども園で働く調理栄養士を志望しました。
こども園では食育に力を入れており、毎月テーマを設定して子どもたちに話す時間を設けています。例えば、中身が見えない箱に旬の食材を入れて手の感触だけで何の野菜かを当てたり、4種類の出汁の匂いを嗅いで違いを感じたりと、五感を使って体験できる内容にしています。子どもたちの反応も良く、食育を行ったあと、園内の掲示物を見て親子で食育の内容を語り合う姿を見ると、この仕事のやりがいを感じます。
こども園では、調理室で年代の異なる複数の調理員と皆さんと一緒に仕事をします。調理員同士で分からないことは話し合い、相談し、助け合いながら調理をしています。また、保育教諭とも連携し、園の行事や子どものアレルギーの有無など、些細なことでも気軽に相談し合える雰囲気があります。
端午の節句、クリスマス、節分などの行事食では、人参を型抜きしたり、ケチャップで絵を描いたりするなど、いつもはと違う給食を提供するため手間や時間が掛かります。しかし、提供した給食を見て子どもたちが喜んでいる姿を見ると、苦労して作った疲れも吹き飛びます。
調理栄養士も他の職員と同様、一つの園にとどまるのではなく、他の園に異動することで様々な園の特色を知ることができます。また、静岡市ならではの郷土食や食文化、食材を、子どもたちに提供し知ってもらえるだけでなく、私自身も身近に感じられることに、大きな魅力を感じています。
また、調理栄養士は調理や栄養管理はもちろんのこと、食育やクッキングを通じて、子どもと触れ合えることも魅力の一つだと思います。「子どもたちがどんな反応をするかな」と想像して調理したり、食について興味を持ってもらえるような食育の内容を考えるのはとても楽しいです。子どもたちと関わりながら、自分自身も成長できる仕事です。ぜひ一緒に働いてみませんか。