私は精神保健福祉士資格を持つ専門職として働いています。静岡市は政令指定都市であることから、保健所や精神保健福祉センターである「こころの健康センター」などの精神保健福祉分野に加え、生活保護や児童福祉など、専門職として活躍できる業務領域が多いことが、魅力であると考えています。
私自身、静岡市で生まれ育ったこと、大学で精神保健福祉分野や社会保障制度を学んだことにより行政の仕事に関心を持っていたこと、精神職希望者向けのインターンシップに参加し仕事のイメージが持てたことが理由で、静岡市役所の精神職を志望しました。
現在の職場における私の主な業務は、こころの健康に関する悩みを抱えた方に必要な医療や相談機関の案内をすることや、必要な支援が行き届く仕組みを検討・実施することです。支援関係者と意見を交わしながら支援を行い、良い結果につながったことに安堵する当事者やその家族の様子を見ていると、この仕事のやりがいを強く感じます。
また、職場全体が静岡市の精神保健福祉の仕組みや制度に関する業務を行っているため、担当が異なる職員同士の意見交換も活発です。互いに相談しやすく、多くの学びを得られる職場であると感じています。
印象に残っているのは、精神保健福祉分野と高齢者福祉分野の連携強化に向け、両分野の関係者を集めた勉強会を開催したことです。異なる視点を持つ両分野の支援者が、共通の理解や課題意識を持って連携できるよう、関係者と協力しながら勉強会の内容を考えました。当日は参加者から多くの肯定的な評価をいただき、嬉しかったです。
仕事を通じて、学生時代に経験したボランティアや講義の内容の意味や価値を、「こういうことだったんだ」と再認識することがあります。学生時代の学びや経験は働くうえで決して無駄にはなりません。多くのことを学び、経験するとともに、就職活動に当たっては、それをどのように仕事に活かしたいか、どのような点に課題や関心を持っているかを伝えることも大切だと思います。