私が静岡市職員を志望した理由は、国や都道府県で働く獣医師に比べて、公衆衛生のほかにも、幅広い仕事ができると考えたからです。私は県外出身ですが、入庁前に民間企業に勤めていた頃は静岡県内に住んでいました。温暖な気候や、暮らす人の穏やさも、このまちで暮らしたいと思うようになった理由の一つです。
今までいくつかの職場を経験してきましたが、日本平動物園に配属されたとき印象に残っているのは、骨折した生後２か月のチンパンジーの手術を行ったことです。類人猿の子どもの手術は初めてだったことに加え、執刀以外にも吹き矢を使った母親への麻酔や人工哺育を行うなど苦労しましたが、チンパンジーは元気に成長してくれました。
食品衛生課の獣医師は、食品衛生監視員として食の安心・安全に携わっています。その中で私は広域流通食品の安全性を確保するため、中央卸売市場や製造業者の監視業務及び食品表示相談業務を主に行っています。特に、毒のあるフグや誤った表示がされた食品が流通されるのを阻止できたときは、使命を達成できたと感じます。
食品衛生課は、市役所の中でも獣医師が多く在籍する部署であるため、上司や同僚に相談しやすい環境にあります。また保健所は、獣医師のほかに薬剤師など医療職の割合が高いため顔のわかる同僚も多く、部署の枠を越えて協力して仕事を行うこともあります。
静岡市役所に勤務する獣医師の業務は、保健所、研究所、動物愛護、動物園、鳥獣対策など部署によって大きく異なるため、様々な専門知識が求められます。そのため、常に勉強する環境にあり、新しい知識や経験を得られるのが大きな魅力です。
私自身、民間企業など市役所以外の仕事を経験したのちに入庁しましたが、その頃に得た知識や技術は、現在の業務でも役に立っています。ぜひ、多くの経験をしてください。静岡市役所というフィールドなら、あなたの経験がきっと活かせるはずです。
※市場内監視を行わない日の勤務時間は8:30~17:15まで
※掲載職員の所属・職位は令和4年3月現在のものです。