現在私は、消防隊として活動しています。ホース持って、前線で活動することもありますが、消防車での緊急走行や、消防車に積載されている消防ポンプの操作などを行う機関員としての役割も担っています。また、水難救助隊員を目指して救助訓練を行っているほか、消防救助技術大会(水上の部)へも出場しています。
隊が最善の活動をできるよう機関員として隊員を現場に送り届けたり、災害現場で人命救助ができたりと、それが「誰かのために」なっていると感じた時にやりがいを感じています。
また、小学生に向けた防災教育や消防署の庁舎見学の際、女の子に、私もこんな消防士になりたいと言ってもらえた時はとても嬉しく思いました。現場での活動や市民との関わりを通して、もっと頑張ろうと思うとともに、私の成長の糧になっています。
実災害時に備え、日々の訓練を通して、たくさんの経験を持つ先輩方から多くのことを学んでいます。業務だけでなく、生活面でも何か困ったことがあった時に助けを求めることができるような心強い同僚ばかりです。悩みや不安などを一人で抱えることなく、気軽に相談できる職場です。
一方で、私たち消防士が活動する災害現場はとても過酷です。火災現場で自分の身を守ってくれる防火衣や空気呼吸器は装着すると約20kgあり、そのほかにも様々な資機材を扱います。現場で活動するうえで、体力はもちろんですが、資機材を使って活動するための筋力面の強化は重要です。そのため、日頃からトレーニングと訓練に励んでいます。
消防士を目指している方は、消防士になって何をやりたいのか、どんな消防士として働きたいのか、採用試験に合格したその先をイメージしてみてください。それはきっと、就職活動にも役立ちますし、勤務するうえでも大切になってくると思います。
消防士は、必ず隊で活動していて、自分の隊以外でもたくさんの職員との関わり合いの中で業務を行っています。現場でも一人でどうにかできる災害は無く、力を合わせて災害と戦っています。そのためにも、人との繋がりを大切にしてください。たくさんの人との関わりやコミュニケーション能力は自分の強い力になると思います。住民だけでなく一緒に勤務している職員にも、温かい消防士になってください。