私は市内にある38箇所の生涯学習施設の整備や改修などの維持管理業務を担当しています。
施設の維持管理は、裏側から利用者の活動を支える仕事です。修繕を行うときに、利用者に影響が生じないような作業計画を立てることは技術職の腕の見せ所です。生涯学習推進課に配属されて間もない頃、施設開館中に消防設備の試運転を行う必要が生じました。初めて携わる施設でしたが、図面と現地を入念に調査して作業手順を考え、問題なく試運転を完了できたときは、とてもうれしかったです。
計画的に事業を進める傍ら、各施設からは日々様々な要望や相談、故障の連絡等があります。自分だけでは対応しきれないことがあっても、同僚や上司が親身になって解決策を考えてくれる温かい職場でとても助かっています。
水道施設課に在籍していた頃、台風による停電で施設の運転ができなくなり、水道水の供給が途絶えてしまった時のことは鮮明に覚えています。24時間体制で施設管理を行っている委託業者からの連絡で起床し、すぐに現場に向かい、少量でも水道水が供給されるよう早朝から夕方まで継続的に担当地区の確認・復旧作業を実施しました。前日に同僚と対応を検討していましたが、それを上回る被害で、大変苦慮しました。実際の作業現場では、停電の状況、道路封鎖、人員の確保等の条件が異なるため、災害時には臨機応変な対応が求められるということを実感しました。
私が仕事上で心掛けていることは、様々なデータを整理してまとめておくことです。水道施設課や経営企画課(現:上下水道経営課、水道基盤整備課)で水道事業に関する業務を行っていた際、様々なデータの収集分析によって、施設の老朽化の傾向を把握したり、故障が起こった時の原因を速やかに特定できたりした経験から、データの重要性を感じました。
また、業務には必ず目標や根拠があります。例えば電気職の仕事は、脱炭素(省エネルギー・再生可能エネルギーなど)が密接に関係しているため、国が掲げている脱炭素に向けた取組や目標を知ることで、静岡市が実施している事業をより理解できると思います。ぜひ今のうちから調べてみることをお勧めします。