食品衛生課では、飲食店から食品工場まで、市内で食品を取り扱う施設の衛生監視指導や営業許可に関する業務を行っており、私は主に営業許可の新規取得や更新に関する事務を担当しています。食品衛生監視員として施設に立ち入ることもあり、許可の施設基準を満たしているか検査するなど、化学職ならではの業務に携わっています。
職場には獣医師や薬剤師、栄養士の職員も多く、他の所属では関わる機会が少ない職種と一緒に仕事ができ、日々勉強になっています。職場の雰囲気も和やかで、周りに相談しやすい環境が整っているため、働きやすい職場だと思います。
私たちは、食品の安全性を確保するため、主に食品衛生法という法律を基に業務を行っています。食品衛生という大きな枠組みの中で、食中毒予防などの衛生管理については大学で学んでいましたが、営業許可に関する知識はほとんどなかったため、制度や施設基準を理解し、業務に対応することに苦戦しました。
営業許可は数十種類あり、営業の形態や提供食品によって必要な許可が異なります。事業者によってはやりたいことがいくつもあり、必要な許可を判断するのが難しい場合もあります。窓口や電話での応対を繰り返し経験して、少しずつ知識を増やしていきました。今もまだまだ勉強中で、先輩職員を頼ってしまうことがありますが、過去の事例や自分が経験してきたパターンを参考にしながら、徐々に一人で対応できるようになりました。
電話や窓口で応対する際には相手の話をよく聴き、「何を求めているのか」、「何が分からないのか」を明確にすることを心掛けています。
飲食店を開きたいけれど営業許可についてよく分からないという方の対応をした時は、「営業許可とは何か」ということから順を追って説明したことで、必要な準備や手続についてご理解いただいた上でスムーズに案内することができました。業務内容が専門的な分野であるため、分かりやすく説明するためにもまずは相手のことを知ることが重要だと感じています。傾聴する姿勢が伝わると、相手もリラックスして話をしてくれるため、話をよく聴くことは相手のことを知る上で大切なことであると実感しました。
静岡市では、一つ一つの事業に多くの課が連携して取り組んでいます。専門職志望であっても、市の取組に幅広く興味を持ち、どのような課が関わっているか知っておくと就活時だけでなく入庁後も役立つと思います。
※掲載職員の所属・職位は令和7年2月現在のものです。