私は、空き家の指導・是正や活用事業を担当しています。空き家総数の増加や管理が行き届いていない空き家による悪影響は、景観、防犯、衛生など多岐にわたり、私が携わっている事業が社会全体の課題に直結する重要なものであると実感しています。思うように業務を進められない場面もありますが、住宅に関する知識やこれまで経験が無かった賃貸借契約事務について勉強し、建築や関係法令の知識が豊富な上司や先輩方のサポートを受けながら取り組んでいます。過去に学んだ建築の知識が実際の住宅の設計業務の中で生かすことができた瞬間や、事務手続の根拠法令を整理し理解できたと実感できた瞬間には大きなやりがいと満足感を覚えます。
異動したばかりのある時、静岡市の課題や解決方法を考える場で議論についていけなくなり、自分が何を理解できていないのかさえ分からなくなることがありました。しかし、周囲から「初めからできる人はいない」「一人で抱え込む必要はない」と声を掛けてもらい、少しずつ手探りで前に進んできました。この経験から、自分の考えを整理する時間を持つ大切さと、時には人を頼り周囲の力を借りることの大切さを学びました。普段から分からないことがあればメモして自分で調べた上で、それでも分からないときには先輩に尋ねるなど、周りに支えられながらも自ら成長する姿勢を心掛けています。
「誰のため、何のための仕事なのか」と事業の目的を意識することを心掛けています。相談業務をしていると、ときには市民の方から感情的な厳しい口調で意見をいただくこともありますが、相手の立場に立って物事を想像し、理解しようとする姿勢を常に意識しています。相手の抱いている感情を理解し、真摯に対応することで信頼関係を築くことができます。
仕事や生活で「何を大切にしたいのか」「どんなことにワクワクするのか」を自分自身と向き合い、時には周囲の人と対話することが大切です。自分の将来について急いで決める必要はありませんが、「これをやってみたい」と思える方向に一歩踏み出すことが大切だと思います。
※掲載職員の所属・職位は令和7年2月現在のものです。