(Aさん)当サークルは、手話学習を通じて、聴覚障がいのある方々に対して様々な「気配り、配慮、思いやり」を持って応対することができる、“ホスピタリティマインド”を持った職員を増やし、市役所全体の市民応対力を向上させることを目的として活動しています。
現在メンバーは約20人。第2、第4水曜日の月2回、ろうあ協会から講師を招いたり自分たちで内容を考えたりしながら、集合形式やオンライン形式など、環境や参加者のレベル等に合わせ試行錯誤しながら10年以上活動を継続しています。また、年に1~2回程度、職員向けの手話講座の企画・運営を行っています。
(Aさん)「静岡市職員手話サークル」は、平成22年度に人事課主催で実施された夜間講座(勤務時間外に実施する職員勉強会)の「手話入門講座」参加者のうち「さらに継続して学んでみたい」と思った職員有志で立ち上げたものです。その際に、職員の自己啓発活動を人事課が支援する事業の1つ「自主研究グループ」としてサークルを立ち上げてみてはという助言を人事課からいただき、平成23年度に現在の形で設立するに至りました。
立ち上げ当初は、手話ができる職員がほとんどいなかったため、内容を考えるために毎週集まって打合せを行うなど、「手話を学ぶ」ということを理解し活動を軌道に乗せるまでにとても苦労しました。
(Bさん)私は、採用1年目のときに開催された新職員向けの手話の公開講座に参加したことがきっかけです。もともと手話に興味があったことに加えて、同期の知り合いの輪を広げたいと思ったため参加しました。講座の中で実際に手を動かして楽しいと感じ、サークルを見学して雰囲気も楽しそうだったので、加入しました。
(Bさん)サークル活動でお世話になっている、ろう講師の方々との関わりがとても貴重な体験になっていると感じています。
サークル加入当初は手話が全く分からなかったため、自分から関わることはほとんどありませんでした。しかし、手話を習ううちに、先生方が何を話しているか理解できたり、自分の手話が伝わったりすることが嬉しくて、今は少しずつコミュニケーションが取れていると感じます。
実際に話してみると、私たちが言葉で話す内容と変わらず、ときには冗談を交えて話すこともあるので楽しいです。
今まではどう関わってよいか分からないという不安もありましたが、今では聴覚障がいのある方と少しずつ会話ができていることに成長とやりがいを感じています。
(Aさん)当サークルの活動に限ったことでありませんが、普段の職場を離れて様々な課の多くの職員と気兼ねなくコミュニケーションできることは、公私共にプラスになっていると思います。
市民の皆さまにより良いサービスを提供するためには、様々な課の業務の様子が分かっていることが重要だと思います。しかし、異動は3年に1回程度、通常業務で他課の職員とコミュニケーションを取ることはありますが、基本的には業務上の付き合いです。そのため、業務時間外にざっくばらんに情報交換できる“仲間”の存在は、業務において非常に有益なものになると思っています。
そして何よりも、気心の知れた仲間とのコミュニケーションは日々の業務で疲れた頭と体のリフレッシュにもなるので、自分自身の心と体の健康のためにも職場外の繋がりづくりは非常に大事なものだと思います。
(Aさん)長い公務員生活の中では、仕事が忙しい時期や、私生活が大変な時期といった“波“が必ずあります。その中でもブレない「軸」を持つのは、自分の公務員生活、さらには人生そのものを安定させる上で大事なことだと思います。
「軸」を持つのはプライベートでももちろん良いですが、静岡市役所の場合、職場を超えた仲間とつながる「自主研究グループ」というプラスワンの選択肢があります。
そんな「軸」となる、職場外での職員同士のつながりを“楽しく”でも“ちょっと真剣”に作ることができる静岡市の「自主研究グループ」は当市の魅力の一つであると思います。
(Bさん)社会人になってすぐは、仕事の内容を覚えたり、目の前の仕事を終わらせたりすることでいっぱいいっぱいになってしまいがちですが、プライベートの時間が充実することで仕事にも力を発揮できると思っています。
私にとって静岡市職員手話サークルは、勉強の場でもありますが、癒しの場でもあります。仕事のことを忘れて、手を動かして楽しみながら勉強して、他課の同期や先輩方と他愛のない話(もちろん大事な話も)をするのが、自分の中でほっとする時間の一つになっています。
静岡市には「自主研究グループ」をはじめ、プライベートを充実させるための支援も整っていますので、社会人生活を実りあるものにすることに役立つと思います。